VODって何?動画配信サービスの種類と特徴をわかりやすく紹介

インターネットの普及によって、映画からアニメやドラマまであらゆる映像コンテンツの視聴スタイルも大きく変化してきました。
今やテレビの放送時間に縛られることなく、自分の好きなときに好きなだけ、好きな番組や見たい映画などの映像コンテンツを楽しめる「VOD(ビデオ・オン・デマンド)」というサービスが新常識となりつつあります。
VODの普及も進んでおり、今は、各社様々な特徴や強みを押し出した独自のサービスを展開しています。
AmazonプライムビデオやNetflix、U-NEXTなどは、VODサービスにあまり縁のない人でもその名を聞くことくらいはあるのではないでしょうか。
これらの名称は、VOD、いわゆる動画配信サービスの一例です。
この記事では、VODとは何か?から始めて、その仕組みやサービスの種類、従来のテレビ放送やレンタルとの違いに触れていきます。
さらに、自分に合ったVODの選び方や賢い活用法まで、VODが初めてという方にもわかりやすく丁寧に解説していきます。
この記事で自分にぴったりの動画配信サービスを見つけて、ふと「あの映画見てみたいなあ」と感じた瞬間に、今いる場所が即席の映画館になってしまう感動体験を是非味わってください!

※画像は代表的なVODの一例
はじめに:動画視聴の新常識「VOD」って何?

最近(というほど最近でもありませんが、、)、「VOD」という言葉をテレビや雑誌、インターネットなどで普通に見聞きするようになっていると感じませんか?
今や当たり前に存在していて、多くの人の生活の一部となっていると言っても過言ではないほどに浸透しているので、全く一度も聞いたことがないという人はもうほとんどいないでしょう。
とは言っても、「VOD」という言葉を聞いたことはあっても、「なんとなくは知っているけれど、具体的にどんなものなのかは分からない」と疑問に感じている方はいらっしゃるかもしれません。
VODとは「Video On Demand(ビデオ・オン・デマンド)」の略で、分かりやすく言えば、私たち視聴者が、観たい時に観たい映像コンテンツを、好きなだけ楽しめるサービスのことです。
まるで、いつでもどこでもアクセス出来る自分専用のレンタルビデオ店が常に傍にあるようなイメージ、と言えばもう少し分かりやすいでしょうか。(※厳密にはレンタルとも異なるのですが、ここはイメージとして)

VODは、従来の地上波テレビ放送などのように、決まった時間に番組表に合わせて放送されている番組を視聴するというスタイルとは大きく異なります。
インターネット回線を通じていつでもどこでも多種多彩な映像コンテンツを自ら選んで自分のペースで視聴することが可能です。
ふとした瞬間に「そういえばあの作品を観たいな!」と感じたら、映画やドラマ、アニメ、ドキュメンタリーなど、あらゆるジャンルの映像コンテンツをラインナップしているVODで、お目当ての作品を探すだけ。
放送時間を気にしたり、録画予約の手間をかけたりする必要はもうありません。
通勤中の電車の中でも、家でくつろいでいる時でも、あなたのライフスタイルに合わせて、自由な場所で、自由な時間に、お気に入りの作品の世界に浸ることができるのがVODです。
こう書くと、いいことづくしのサービスと思えるでしょうが、実際、ここ数年で私たちの動画視聴のスタイルは大きく変わりました。
いまや、「休日はテレビの前に座るより、PCやスマホ、タブレットなどで映画を観ている時間の方が遥かに長い」という方が多いはずです。
圧倒的なメリットで世の中にあっという間に浸透していったVODは、まさに現代の動画視聴における「新しい常識」となりつつあると言えるでしょう。

従来のテレビ放送との違い
VODが従来のテレビ放送と違う点をもう少し具体的に、要点ごとに比較して見てみましょう。
視聴タイミングの自由度:

- 地上波テレビ放送:
番組表に記載の通り、決まった日時に決められた番組が放送されます。
見逃してしまった場合は、再放送を待つか、あらかじめ録画しておく必要があります。
リアルタイムでしか味わえない臨場感や、世の中の話題を共有できるという楽しみがある一方で、時間に縛られるという側面もあります。 - VOD:
あなたが「観たい」と思ったその瞬間が、まさに放送時間です。
好きな時に再生を開始し、途中で一時停止したり、少し戻って見返したり、あるいは早送りしたりすることも自由自在。
まるで読書をするかのように、自分のペースで映像コンテンツを堪能することが可能です。
視聴場所の自由度:

- 地上波テレビ放送:
基本的にはテレビという受像機が設置されている場所での視聴です。
とは言っても、昨今は、持ち運べるポータブルテレビやスマホなどで地上波を視聴する手段も充実してきています。
それでも、VODと比較すると、放送時間が固定されているという点で、地上波はVODほどお手軽という印象を持たれない面もあるとは思います。 - VOD: インターネット環境さえあれば、スマートフォン、タブレット、パソコン、あるいはインターネットに接続されたテレビ(スマートテレビ)など、様々なデバイスでどこからでも視聴が可能です。
自宅のリビングはもちろん、寝室、キッチン、外出先のカフェや移動中の電車内など、場所を選ばないのが大きな魅力です。
コンテンツの選択肢と視聴方法:

- 地上波テレビ放送:
放送局が編成した番組ラインナップの中から選んで視聴します。
チャンネルをザッピングしながら偶然面白い番組に出会う楽しみはありますが、能動的に特定の作品を探すのには時間的に限界もあります。 - VOD:
数万本から数十万本といった膨大な数の映像コンテンツのアーカイブの中から、まるで図書館で本を選ぶように、自分の興味や気分に合わせて好きな作品を選び出すことができます。
新作映画から過去の名作ドラマ、懐かしのアニメまで、そのラインナップは非常に多岐にわたります。
視聴方法も、インターネット経由でデータを受信しながら再生する「ストリーミング再生」が主流で、更に、作品によっては事前にダウンロードしておけば、オフライン環境でも視聴を楽しむことができるものもあります。
このように、VODは従来のテレビ放送が持っていた時間や場所という制約から私たちを解放し、よりパーソナルで自由な映像コンテンツの視聴体験を提供してくれるというサービスです。
地上波のテレビ放送と比較して、どちらも一長一短あるものの、これだけVODが世の中に浸透してきているという事実こそが、忙しい毎日を送る私たちにとって、VODというものがどれほど画期的で受け入れられてきているのか?を示していると言えるでしょう。
VODの登場背景と普及の理由

VODがこれほどまでに私たちの生活に浸透し、「動画視聴の新常識」とまで言われるようになった背景には、いくつかの大きな要因が絡み合っています。
まず挙げられるのが、インターネット環境と電子デバイスの劇的な進化です。
一昔前では考えられなかったような高速・大容量のインターネット回線(光回線など)が普及し、さらに、スマートフォンやタブレットといった高性能なモバイル(電子)デバイスが私たちの手の中に当たり前のように存在するようになりました。
これにより、高画質な動画コンテンツもその巨大な容量に関わらず、ストレスなくいつでもどこでも楽しめる土壌が整ったのです。
ひと昔前までは、動画を再生しようとしても容量の関係で動画が途中で止まってしまったり、画質が悪かったりといったことが当たり前でした。
それが今ではそうした心配はほとんどありません。

次に、魅力的なVODサービスの登場と競争の活発化も大きな理由です。
日本でも2015年頃から、NetflixやAmazonプライム・ビデオといった海外発の有力なVODサービスが次々と本格的にサービスを開始しました。
これらのサービスは、豊富な資金力を背景に質の高いオリジナルコンテンツを制作したり、膨大な数の映画やドラマを見放題として配信することで、徐々に多くの利用者を惹きつけていきました。
これらの状況に目を付けた国内の事業者もこれに追随し、特色あるVODサービスを展開することで、VOD市場全体が活性化していきます。
サービス間の競争が激しくなるにつれて、サービスの月額料金も徐々に手頃な価格帯に落ち着いていったことに加え、無料トライアル期間を設けるサービスも増えるなど、VODというサービスを利用するハードルが大きく下がっっていったことも普及を後押ししました。
さらに、私たちのライフスタイルの変化やコンテンツへのニーズの多様化も見逃せません。
様々なサービスが提供されている環境下において、私たち個人個人の趣味嗜好も細分化していきました。
その結果、昔のように地上波テレビ放送のチャンネル(番組)を家族みんなで共有するのではなく、それぞれが自分の好きなものを好きな時に楽しみたいというニーズが高まってきました。「タイパ(タイムパフォーマンス)」という言葉に象徴されるように、限られた時間を有効に使いたいと考える今の現代人にとって、好きなタイミングで効率的に情報を得たり、好きなエンターテイメントを好きなだけ楽しめるVODは、まさに今の時代にマッチするサービスと言えるでしょう。

そして、忘れもしない2020年前後から世界的に拡大していった新型コロナウイルス感染症の影響もあります。
感染症拡大を防ぐ為の施策が「巣ごもり需要」としてVODの普及に更なる拍車をかけました。
外出自粛が求められ、自宅で過ごす時間が増えたことで、自宅で手軽に楽しめるエンターテイメントとしてのVODにどんどん注目が集まり、これまでVODを利用したことがなかった層も含めた幅広い世代にその利便性が認知されるきっかけとなったのです。

技術的な進歩、魅力的なサービスの登場、そして私たちの生活様式の変化といった複数の要因が複雑に絡み合い、VODはあっという間に私たちの日常に溶け込んでいき、「動画視聴の新常識」としての地位を確立するに至ったのです。
VODの基本概念と仕組み

前の章では、VODが私たちの動画視聴スタイルを大きく変え、「新しい常識」となりつつあることをお伝えしました。
では、具体的にVODはどのような仕組みで、私たちに快適な視聴体験を提供してくれているのでしょうか?
ここからは、VODを理解する上で欠かせない基本的な概念や、その裏側で活躍している技術について、もう少し詳しく見ていきましょう。
特に「オンデマンド」という言葉の意味、動画をスムーズに再生するための「ストリーミング技術」、そしてVODを楽しめる「デバイスの多様性」という3つのポイントに注目して解説していきます。
「オンデマンド」の意味

まず、VODの「OD」が何を指すのかを確認しておきましょう。
VODとは、ビデオ オン デマンド(Video On Demand)の略です。
「OD」の部分は「オンデマンド(On Demand)」ですね。
直訳すると『要求に応じて』という意味を持つ言葉です。
従って『要求に応じて提供するVideo(映像コンテンツ)』というのが直訳ですが、直訳だけだとなんだか日本語としては意味が通じにくいです。
意訳というわけではないですが、現在においてVODという単語は「視聴者の『この作品を今すぐ観たい!』という要求に、サービス提供者が応える」という意味を以て、映像コンテンツの提供サービスを広く示す言葉として使われています。
従来のテレビ放送を思い出してみると、私たち視聴は、テレビ局があらかじめ決めた番組表に従って、観たい番組が放送される時間には基本的にはテレビの前にいる必要がありました。
VODは、その「観たい番組」を選ぶ主導権を私たち視聴者側に持たせてくれるサービスと言えるかもしれません。
例えば、平日の仕事終わり、ふと「今日は感動する映画が観たいな」と思ったとします。
VODサービスを開けば、ジャンルや気分から作品を探し出し、数分後にはもう映画の世界に没頭している…なんてことが可能になるわけですから。
週末に話題のドラマを一気に観たいと思った時も、第1話から最終話まで、自分の好きなペースで楽しむことができます。
いずれも、従来のテレビ放送では実現出来ない視聴方法です。
VODサービスの最も基本的かつ革新的といえる特徴は、「いつでも、どこでも、観たい時に、観たい映像コンテンツを提供してくれる」サービスということです。
ストリーミング技術とその利便性

VODで映画やドラマを観る際は、「再生」ボタンを押すだけでスムーズに映像が流れ始めます。
当たり前な話のように思えますが、この快適な視聴体験を支えているのが「ストリーミング(Streaming)」と呼ばれる技術です。
この技術が、VODというサービスの普及を支えている要素の内の大きな部分の一つだと思います。
ストリーミングとは?
ストリーミングとは、シンプルにいえば、インターネットを通じて動画や音声データを受信しながら、同時に再生を行う技術のことです。
全てのデータをダウンロードし終えるのを待つ必要がないため、再生ボタンを押してから実際に映像が始まるまでの待ち時間が非常に短いのが特徴です。
少しイメージしにくいかもしれませんが、水道の蛇口をひねると水が流れ出てくる様子を思い浮かべてみてください。
ストリーミングは、蛇口から流れ続ける水(データ)をコップ(デバイス)で受けながら、同時に飲んでいる(再生している)ような状態に近いと言えます。
これに対し、「ダウンロード」方式と呼ばれる方法では、動画や音声データ等の必要ファイル全てを、再生するデバイス上にまず最初に保存してから再生を開始するというものです。
コップに水を全部溜め終わってから飲む、というイメージですね。
大容量の動画ファイルの場合、ダウンロード完了までに時間がかかってしまいます。
ストリーミングの利便性
このストリーミング技術のおかげで、VODがサービスとして広く普及してきたといえるでしょう。
VODというサービスの性質に「ストリーミング」技術が極めて適しているからです。
ストリーミングの主な利点をいくつか挙げてみましょう。
- すぐに視聴開始できる:
映像コンテンツの容量の大きさに影響を受けすぎるということがなく、再生開始までの待ち時間が短いのが最大のメリットです。
観たいと思った瞬間に、ほとんど待つことなくコンテンツを楽しめるのは、忙しい現代人にとって非常に魅力的です。 - デバイスの保存容量(ストレージ)を圧迫しない:
ストリーミングでは、動画データをデバイスに永続的に保存するわけではありません(一時的なキャッシュデータは除く)。
そのため、視聴するデバイスの容量がすぐにいっぱいになってしまう…といった心配がなく、沢山の作品を心置きなく楽しむことができます。 - 特別なソフトや知識が不要:
基本的に、ストリーミングを利用する為に複雑な設定や特別な知識は何も必要がなく、誰もがその恩恵を受けられます。
誰でも気軽に映像コンテンツの快適な視聴を享受出来ます。

非常に便利なストリーミングですが、安定したインターネット接続環境が必要になります。
また、一部のVODサービスや特定の作品では、事前に動画データをデバイスにダウンロードしておき、インターネット環境がない場所(オフライン環境)でも視聴できる「ダウンロード機能」を提供している場合もあります。
飛行機の中や電波の届きにくい場所で動画を楽しみたい時には、この機能が役立ちますね。
視聴可能なデバイスの種類
VODの魅力として、様々なデバイスで映像コンテンツを視聴できるという点も挙げられます。
ライフスタイルや視聴シーンに合わせて、都度、視聴用に最適なデバイスを選べる自由度の高さも、VODが広く普及し多くの人に受け入れられている理由の一つでしょう。
具体的にどのようなデバイスで楽しめるのか、代表的なものをいくつかご紹介します。
- スマートフォン、タブレット:
今や私たちの生活に欠かせないスマートフォンやタブレットは、最も手軽なVOD視聴デバイスです。
通勤・通学中の電車の中、休憩時間、あるいはベッドの中でリラックスしながら…、場所を選ばずにパーソナルな視聴空間を作り出せます。
専用アプリをインストールすれば、視聴までの操作も簡単です。

- パソコン(デスクトップ、ノート):
当然、パソコンでもVODサービスの映像コンテンツを視聴が可能です。
比較的大きな画面で楽しみたいけれど、テレビの前に座るほどではない…といった場合に便利です。
作業の合間に少しだけ気分転換したい、といった使い方もできますね。

- スマートテレビ:
最近増えている、インターネット接続機能を搭載した「スマートテレビ」なら、テレビの大画面で直接VODサービスを利用できます。
あらかじめ主要なVOD各社のサービス視聴用のシステムがテレビに搭載されている為、お目当てのVODサービスと契約締結さえしてしまえば、あとは面倒な手続きや設定をせず、簡単にテレビの大画面で家族みんなで映画を楽しんだり、高画質・高音質で臨場感あふれる視聴体験を求めたりすることが可能です。
リモコン操作も直感的で、まるで従来のテレビチャンネルを選ぶような感覚でVODを楽しめます。

- ストリーミングメディアデバイス:
「我が家のテレビはスマートテレビではないけれど、テレビの大画面でVODの映像コンテンツを視聴したい!」という場合に活躍するのが、Fire TV Stick(Amazon)、Google TV Streamer(Google)、Apple TV(Apple)といったストリーミングメディアデバイスです。
これらの端末をテレビのHDMI端子に接続するだけで、スマートテレビのようにVODの映像コンテンツを視聴可能となります。
テレビを買い替えるとなれば費用面でも簡単ではありませんが、これらのストリーミングメディアデバイスを用いれば、まるでスマートテレビのように既存のテレビで映像コンテンツを視聴可能です。

- 家庭用ゲーム機:
PlayStationシリーズやXboxシリーズといった家庭用ゲーム機も、実はVOD視聴に対応しているものが多くあります。
VODのサービスの多くが、映像コンテンツの視聴の為の専用アプリを提供しているので、それらをインストールすることで、ゲーム機でもストレスなく映像コンテンツを楽しむことが可能です。
ゲームの合間に、そのまま映画やアニメを楽しむ、といった贅沢体験も可能!

このように、VODは視聴するデバイスの制限がほとんど存在せず、「インターネットに繋がった画面さえあれば、いつでもどこでも楽しめる」サービスです。
自宅のリビングでくつろぎながら、あるいは外出先でのちょっとした空き時間に様々なデバイスでサービスを享受出来るので、時と場所を選ばないエンターテイメント空間が無限に広がります。
VODサービスの主な種類と特徴

次は、「VOD」の具体的なサービスを種類別に見ていきましょう。
「VOD」と一言で言っても、実は料金の支払い方やサービスのかたちによって更にいくつかの種類に分けることができます。
それぞれのタイプの特徴を知ることで、「自分の視聴スタイルには、どのサービスが合っているんだろう?」という疑問への答えが見えてくるはず!
VODの代表的な4つのビジネスモデルについてまとめました。
それぞれ、SVOD、AVOD、PPV(=TVOD or EST)と呼ばれる形式です。
順番に一つずつ紹介していきます。

SVOD(定額制): 定額で見たいものを見たい時に見たいだけ
SVODとは「Subscription Video On Demand」の略で、月額や年額といった定額料金を支払うことで、提供される映像コンテンツを基本的にはどれもこれもいくらでも見放題※!!という夢のようなサービス形式です。
※定額料金とは異なる料金体系で視聴が可能なコンテンツを提供しているサービスもあります。

昨今の動画配信サービス界隈で「動画サブスクサービス」や「VOD」などという表現をしている場合、特に断りがない限りは基本的にこのSVOD形式のものを指すことが多いです。
イメージとしては、お気に入りの雑誌を定期購読するような感覚や、会員制の巨大なレンタルビデオ店に入って、棚にある作品を好きなだけ楽しめるような感覚に近いかもしれません。
定額の料金を支払うことで、期間中は何をどれだけ観ても追加の料金が発生しません。
現在提供されているVODの中でSVODの仕組みを利用しているサービスは、国内外の映画やドラマ、アニメはもちろん、そのサービスでしか観られない質の高いオリジナル作品まで、膨大な映像コンテンツをラインナップしているので、そのライブラリの中から好きな作品を好きなだけ堪能したり、気になるものや新しいお気に入り作品を見つけるという楽しみもあり、楽しみ方は無限大です。
頻繁に様々な動画コンテンツを広く楽しまれるという方にとっては、ひと昔のように、見たい作品を一つずつ都度レンタルや購入するよりもずっと経済的でコストパフォーマンスが高くなるのがSVODの魅力です。
■SVODでコンテンツを提供しているサービスの一例
サービス名 | 月額料金(税込) | 映像コンテンツ数 (目安) | 無料お試し期間 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
![]() | 600円 | 非公開 | 30日間 | コストパフォーマンスの高さが最大の強み!お急ぎ便や音楽配信など多様な特典もセットで、動画だけでなく、音楽や電子書籍など各種Amazon特典も利用可 |
![]() | 890円~2,290円 | 非公開 | なし | 全世界で3億人以上の会員数を誇る。自社制作オリジナル映画が大充実 |
![]() | 2,189円 | 32万本以上 | 31日間 | 動画配信サービス国内最大手! 見放題作品数No.1! 毎月自動で1200円分のポイント付与 |

こんな方におすすめです。
- 映画やドラマ、アニメなどを週に何本も観るような、視聴頻度が高い方
- 特定のオリジナル作品や独占配信コンテンツを追いかけたい方
- コストを気にせず、様々なジャンルの作品に触れたい方
ちなみに、上記のサービスは本当に一例です。
おススメのSVOD形式のサービスは他にもたくさんあるので、よろしければこちらの記事も併せて是非ご参照ください!

AVOD(広告型無料): 基本無料で映像コンテンツを存分に楽しめる
次はAVODです。
これは「Advertising Video On Demand」の略で、なんと驚きの基本無料で、提供される映像コンテンツを存分に楽しむことが可能です!!
ただし、その名の通り、動画の再生前や途中に広告(Advertising)が流れます。
無料でコンテンツを楽しめる代わりに、適宜広告が入ってくるというのが特徴のサービス形式ですね。

私たちが普段地上波のテレビ放送を無料で視聴出来るのと同じ仕組みですね。
地上波の放送局(テレビ局)は番組などのスポンサーからの広告収入で運営されていますが、AVODサービスもその仕組みと同様です。
広告主たる外部企業からの広告収入を収益として、私たち視聴者に対して多様な映像コンテンツを無料で見放題(オンデマンド)として提供してくれています。
無料と言いましたが、厳密には、私たちは料金を支払う代わりに広告を視聴することで、間接的に料金を支払っているともいえます。
広告が入る以外は、SVOD形式と同じです。
■AVODでコンテンツを提供しているサービスの一例
サービス名 | 月額料金(税込) | 映像コンテンツ数(目安) | 無料お試し期間 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
![]() | 無料 ※有料プランもあり | 非公開 | なし ※有料プランはあり | 世界最大の動画共有プラットフォームで、個人クリエイターから企業まで、あらゆるジャンルの動画が集まっています。 |
![]() | 無料 | 常時約650~800番組(1週間の見逃し+一部ライブ配信) | なし | 民放テレビ局が連携して提供する公式サービス。放送が終了したドラマやバラエティ番組などを、期間限定で見逃し配信しています ・民放公式見逃し配信(約115局が参加) ・リアルタイム同時配信やスポーツ等ライブ配信もあり ・会員登録不要 |

こんな方におすすめです。
- とにかく費用をかけずに動画を楽しみたい方
- 見逃してしまったテレビ番組をピンポイントで観たい方
- 特定のジャンルにこだわらず、暇つぶしになるようなコンテンツを探している方
会員登録すら不要で手軽に利用できるサービスも多いですが、最新の映画などが配信されることは少なく、視聴期限が短いといった特徴もあります。
PPV(TVOD(都度課金型)): 「これだけ観たい」という時に
続いては、TVODです。
これは、先に紹介した2つとは少しだけ毛色が違います。
名称は「Transactional Video On Demand」の略で、観たい映像コンテンツを1つずつ単品で選んで、そのコンテンツの視聴の為の料金をスポットで支払う形式のサービスです。
端的にいえば、デジタルの「レンタル」ですね。
目当ての映像コンテンツの料金を支払うことで、規定されている期間内であれば、いつでも何度でもその映像コンテンツを視聴出来る、というものです。
ちなみに、このTVODは大きな分類ではPPVという種類に含まれます。

映像コンテンツ毎の料金なので、サービスを利用するうえでの月額や年額料金などの定額料金は原則として発生しません。
観たいと思った作品の料金だけを支払うので、無駄を排した非常に合理的な方法です。
特に、劇場公開が終わったばかりの最新作など、先に紹介したSVOD(定額制)やAVODとしての見放題ラインナップに入っていないような作品でも、このTVOD形式としては既に提供開始されているということが普通に起こります。
■TVODでコンテンツを提供しているサービスの一例
サービス名 | 月額料金(税込) | 映像コンテンツ数 (目安) | 無料お試し期間 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
![]() | 基本無料 ※見放題チャンネルなどで別料金あり | 約20万本以上 | 登録するサービスによってはあり | – 楽天ポイントで支払い&還元可 – TVOD+見放題チャンネル+ライブ配信(スポーツ・舞台・音楽など) – ジャンル特化チャンネル(宝塚、アニメ、声優など)充実 |
![]() | 無料 | ストア単独で、300作品以上 | なし | – レンタル・購入価格は約440〜550円が中心 – 本体サービスとのセット展開が可能(ストア作品も一緒に視聴可能) -Disney+セットプランや多決済手段に対応 |

こんな方におすすめです。
- 普段はあまり動画を観ないけれど、話題の最新作だけはチェックしたい方
- SVOD(定額制)に加入しているが、そこでは配信されていない特定の作品を観たい方
- 月々の固定費をかけずに、観た分だけ支払いたい方
レンタルした作品には「購入から30日以内、再生開始から48時間以内」といった視聴期限が設けられているのが一般的です。
そんなに沢山の映像コンテンツに興味はないけれど、時々見てみたいコンテンツが出て来る、という人にとっては、必要最低限の出費だけで、いつでも観たいコンテンツに簡単にアクセスできるので、話題作りや有意義な休日の過ごし方に一役かってくれること間違いなしです。
PPV(EST(購入型)): 大好きな作品だけをずっと手元に置きたい
ESTは「Electronic Sell-Through」の略で、レンタル(TVOD)とは異なり、作品の視聴権利を「買い切り」で購入するタイプです。

これは、DVDやBlu-rayディスクを物理的に購入するのと感覚としては同じです。
購入するのが物理的な媒体かデジタルデータかの違いと考えると分かりやすいでしょう。
一度購入すれば視聴期限はなく、自分のライブラリに作品を追加して、いつでも好きな時に、何度でも見返すことができます。
もちろん、1作品あたりの価格はレンタルよりも高くはなりますが、本当に大好きな作品はいつでもアクセスできるように自分だけの本棚に並べておく方が満足感得られませんか。
それがESTの魅力ですね。
■ESTでコンテンツを提供しているサービスの一例
→ほぼ全ての動画配信サービス各社が提供しています。

こんな方におすすめです。
- 何度も繰り返し観たい、一生モノのお気に入り作品がある方
- 好きな監督や俳優の作品を、自分だけのコレクションとして所有したい方
- 配信終了などを気にせず、いつでも安心して観られる環境が欲しい方
多くのサービスが提供する「ハイブリッド型」の魅力
ここまで「SVOD(定額制)」「AVOD(広告型無料)」「PPV(TVOD(都度課金型))」「PPV(EST(購入型))」と、4つのタイプをそれぞれ別々のものとして解説してきました。
ところが、「自分はどのタイプを選べばいいんだろう?」と考える必要はあまりないです。
実は、実際のVODサービスの多くは、これら4つの方式を一つだけではなく、複数組み合わせて提供する「ハイブリッド型」となっている為です。
例えば、あるVODサービスが「SVOD(定額制)」をメインにしているからといって、そのサービスで提供されるコンテンツがすべて見放題・・・というわけではないのが普通です。
多くのサービスが、基本的なコンテンツは月額定額料金で見放題としつつ、劇場公開から間もない最新作などに限って「TVOD(都度課金型)」でレンタル配信しているなどが一般的です。
具体的な例をいくつか見てみましょう。


代表的なVODサービスの提供方式(ハイブリッド型)の一例
サービス名 | SVOD(定額制) | AVOD(広告型無料) | PPV TVOD/EST(都度課金/購入) |
---|---|---|---|
![]() | プライム会員特典として、膨大な数の映画やドラマが見放題 | 「Freevee」など、一部広告付きで無料で視聴できるチャンネルも提供 | 見放題対象外の最新作などをレンタル・購入可能 |
![]() | 月額料金で国内最大級の作品数が見放題 | - | 毎月付与されるポイントを利用して最新作などをレンタル・購入可能 |
![]() | 「YouTube Premium」で広告なし視聴やオリジナル作品が楽しめる | Youtubeは基本的にはこれ。 広告付きだが無料で視聴可能 | 「YouTubeムービー」で映画などをレンタル・購入可能 |
このように、多くのVODサービスは、どれか一つのモデルに特化しているわけではなく、それぞれの課金方式の「良いところ取り」をしています。
なので、VODサービスを選ぶ際には、「このサービスはSVODだから」と一括りにするのではなく、
「メインは定額制(SVOD)だけど、最新作のレンタル(TVOD)も充実しているな」
とか、
「基本は無料(AVOD)で使って、いつまでも手元に置いておきたい映画は購入(EST)しよう」
といったように、それぞれのサービスの特徴を理解して、作品ごとに賢く使い分けすることで更に効果的な動画サブス生活を堪能できます。
VODと他のサービスの比較

VODの仕組みやサービスの種類について紹介してきました。
だんだんとVODの全体像が掴めてきたのではないでしょうか。
ここで、さらにVODについての理解を深めるために、私たちがこれまで慣れ親しんできた「地上波テレビ」や「レンタルビデオ(DVD)」、そして最近よく耳にする「ライブストリーミング」といった他のサービスとVODを比較してみようと思います。
それぞれの長所と短所を知ることで、VODならではの魅力や立ち位置が、よりはっきりと見えてくるかも!?
地上波テレビ vs. VOD:時間からの解放

まず、最も身近な映像メディアである地上波テレビと比較してみましょう。
両者の最大の違いは「視聴における時間の自由度」にあります。
- 地上波テレビ:
テレビ局が編成した番組表に沿って、決まった日時にコンテンツが放送されます。
リアルタイムのニュースやスポーツ中継、あるいは家族みんなで同じ番組を観て話題を共有するといった、その瞬間にしか味わえない魅力があります。
基本的に無料で視聴できるのも大きな利点です。
一方で、私たちは放送時間に自分の生活を合わせる必要があり、深夜の番組を観るためには夜更かしをしたり、録画予約をしたりといった手間がかかります。 - VOD:
私たち利用者が「観たい」と思った時が、まさに放送時間です。
過去の作品から最新の見逃し配信まで、膨大なアーカイブの中から好きなものを好きなタイミングで選べます。
もちろん、再生、一時停止、早送り、巻き戻しも自由自在。
スマートフォンやタブレットがあれば、家の外でも視聴できるなど、場所の制約もありません。
テレビ放送の見逃し配信を行っているVODサービスも多く、今では両者は競合するだけでなく、お互いを補い合う「補完関係」にあります。「リアルタイムで観られなかったドラマを、翌日にVODで追いかける」といった視聴スタイルは、もはや定番になっていますよね。

メリットもデメリットもあり、好みは人によるともいえる
レンタル(Video/DVD/Blue-ray) vs. VOD:手間からの解放

動画コンテンツの楽しみ方として今も昔も現役なのがレンタル(※DVDやBlu-rayも含みます)店です。
ということで、次はVODとレンタル店を比較してみましょう。
VODをサービスとして説明する時によく使われる例えが、「レンタル(ビデオ)店がまるごとインターネットの中にやってきた」というものです。
その言葉からも読み取れるように、元々、レンタル店のメリットや長所をそのまま活かし、更に利便性を高めているのがVODという形式といえます。
- レンタルDVD等:
観たい作品がある時、私たちは店舗まで足を運び、棚から探し、レジで手続きをする必要がありました。
もちろん、お店でパッケージを眺めながら作品を選ぶ楽しみもありましたが、「毎回お店まで行くのが面倒」や「返却日をうっかり過ぎて延滞料金が発生してしまった」、「観たい人気作がすべて貸出中だった」…なんて経験をされた方も少なくないのでは。
(※個人的には、そういう運試しのようなところも結構好きでしたが。)
感じ方は人によりますが、目的の映像コンテンツを視聴するまでの間に必要となる過程がいくつか存在しているのは事実です。 - VOD:
店舗に行く必要も、返却の手間も一切存在していません。
自宅のソファでくつろぎながら、数回ネット上で操作をするだけで、すぐに観たい映像コンテンツが再生されます。
見放題(SVOD)であればそもそもレンタルではありませんし、仮にレンタル形式のPPVであっても、Web上で視聴期限が管理されているため、延滞料金が生じる心配はゼロです。
そして、デジタルデータなので「貸出中」という概念もありません。
観たいと思ったコンテンツは、何百人、何千人が同時に観ていても問題なく、いつでも確実にアクセスができます。
品揃えの面でも、物理的なスペースの制約がないVODは、レンタル店を凌駕する膨大な作品数を誇ります。
VODは、レンタル店において必要となる「視聴までの間の「工程」」を省略し、物理的な制約も排したという意味において、レンタル店形式を発展的に進化させたものともいえるかもしれません。

週末はDVDを楽しもう!というワクワク感がかなり楽しい(筆者主観)
ライブストリーミング vs. VOD:オンデマンドか、リアルタイムか

最後に、どちらも同じインターネットを使った映像配信である「ライブストリーミング」とVODを比較してみます。
この二つは混同されがちですが、その性質は異なります。
VODもライブストリーミングも、多くは「ストリーミング」という同じ技術を使っており、インターネット経由でデータを受信しながら再生する、という点は共通しています。
では、何が違うのでしょうか。
- ライブストリーミング:
その名の通り「生放送」形式です。
アーティストのコンサート、スポーツの試合、ゲーム実況など、「今、この瞬間」に起きている出来事をリアルタイムで配信しています。
視聴者は同じ時間を配信者自身や他の視聴者達と共有することが出来て、コメント機能などを通じて配信者とコミュニケーションを取れる場合もあります。
この臨場感や一体感、二度とないかもしれないという特別感は大きな魅力です。
しかし、視聴は配信時間に合わせる必要があり、基本的には一時停止や巻き戻しはできません。 - VOD:
VODはビデオ オン デマンドの略。
「オンデマンド(要求に応じて)」という言葉が示す通り、予め制作・録画されたコンテンツを、観たい時にいつでも呼び出して楽しめる形式です。
なので、言ってみれば時間の主導権は完全に視聴者側にありますよね。
ライブストリーミングのようなリアルタイムの興奮はありませんが、時間に縛られず、自分のペースでじっくりと作品の世界に浸ることができます。

近年では、ライブストリーミング終了後に、その録画映像を「アーカイブ(見逃し配信)」としてVOD形式で提供するケースも増えており、両者の境界は少しずつ融合しつつあります。
このように他のサービスと比較することで、VODが「時間」「場所」「手間」といった様々な従来必要であった工程を省略したり発展的改善や進化をさせている形式であることが分かりやすいと思います。
VODサービスの選び方と活用法

ここまで、VODの仕組みや種類、他のサービスとの違いについてご理解いただけたと思います。
とはいえ、「これだけたくさんある中で、結局どれを選べばいいの?」という疑問は残ります。
せっかく利用するなら、自分のライフスタイルにぴったり合って、心から楽しめるサービスを選びたいですよね。
ここからは、数あるVODサービスの中から後悔しないための「選び方の軸」と、よりお得に、より深く楽しむための「賢い活用法」をご紹介していきます。
自分に合ったサービスの選定ポイント
VODサービス選びは、洋服選びに似ていると筆者は感じています。
当たり前かもしれませんが、流行っているから、人気があるからという理由だけで選ぶのではなく、自分の好みや使い方に合っているかしっかりと見極めることこそが、満足出来る選択をするための一番の近道です。
以下の3つのポイントを軸に、自分にぴったりのサービスを探してみましょう。
Point 1:何を観たいか?(コンテンツを軸にする)

シンプルながら、これが最も大切なポイントです。
どれだけ月額の定額利用料金が安くても、自分が観たいコンテンツ(作品)がなければ利用する意味がありません。
まずは、自分がどんなジャンルの作品をよく観るのか?をしっかり思い浮かべたり想像してください。
ほんの一例ですが、目的ごとに代表的なおすすめサービスもご紹介していきます。
- 洋画や話題の海外ドラマ、質の高いオリジナル作品が好きなら
Netflix
やDisney+
(ピクサー、マーベル、スター・ウォーズ作品を含む)などが強力な選択肢になります。


- 日本のドラマやバラエティ、アニメが好きなら
U-NEXT
、Hulu
、FOD
などが国内コンテンツに強い傾向があります。


- とにかくアニメを心ゆくまで楽しみたいなら
- アニメに特化した
dアニメストア
や、作品数が豊富なU-NEXT
がおすすめです。
- アニメに特化した

- コストを抑えつつ、幅広いジャンルを気軽に楽しみたいなら
Amazonプライム・ビデオ
は、多くの人にとって満足度の高いラインナップを揃えています。
各サービスの公式サイトで、どのような作品が配信されているか(特に「独占配信」や「オリジナル作品」)をチェックし、自分の「観たい!」という気持ちに最も応えてくれるサービスを見極めましょう。

Point 2:いくらで使いたいか?(料金を軸にする)

毎月どれくらいの料金なら無理なく支払えるかを考えることももちろん大切です。
多くのSVOD(定額制)サービスは月額500円~2,000円程度の価格帯に設定されています。
ただし、単純な料金の安さだけで決めるのは注意です。
画質(HD、4Kなど)や、同時に視聴できるデバイスの数によって、複数の料金プランが用意されているサービスもあるので、料金だけで決めるのは少々注意が必要となります。
例えば、家族それぞれが別のデバイスで同時に観る可能性があるなら、少し料金が高くても同時視聴台数が多いプランの方が結果的に満足度は高くなりますね。
自分の使い方を具体的にイメージしながら、料金とサービス内容のバランスを見極めるべきです。

Point 3:どう使いたいか?(機能・利便性を軸にする)

快適な視聴体験のためには、機能面や使い勝手のチェックも欠かせません。
- 家族での利用:
複数人で利用するなら、プロフィールを分けられる機能があるとプライバシーが保てて便利です。 - 外出先での視聴:
通勤・通学中や旅行先で観ることが多いなら、動画を事前にダウンロードしてオフライン環境で再生できる機能は必須と言えるでしょう。 - 効率的な視聴:
短時間で多くの情報を得たい、あるいはドラマをサクサク観進めたいという方には、倍速再生機能が重宝します。 - アプリの操作性:
検索のしやすさ、レコメンド機能の精度、リモコンでの操作感など、実際に使ってみないと分からない部分も多々あります。
これらの機能の詳細や有無は、各サービスの公式サイトで確認できます。
事前に「何が必要な機能か?」をしっかり考えておくと悩まなくて済みます。
無料トライアルの賢い活用方法
多くのVODサービスでは、初めて利用する方向けに一定期間(2週間~1ヶ月程度)の無料トライアル(お試し期間)を設けています。
これは、いわば洋服の「試着」のようなもの。
料金を支払う前に、そのサービスが本当に自分に合っているかを、心ゆくまで試せる絶好のチャンスです。
この期間を有効に使うために、以下の点を意識してみてください。
無料トライアルは、サービスをじっくり吟味するための貴重な期間です。
もし満足できなければ、期間内に解約すれば料金は一切かかりません。
ただし、無料期間が終了すると自動的に有料プランに移行するのが一般的ですので、継続しない場合は解約手続きを忘れないように注意しましょう。
カレンダーアプリに解約期限日を登録しておくのがおすすめです。

~U-NEXT公式HPより~

複数サービスの併用という選択肢
「A社のオリジナルドラマも観たいけど、B社でしか配信していないアニメも捨てがたい…」
様々な動画配信サービスが盛況な今日ですが、こんな風にどうしても一つに絞りきれない場合って恐らく出てくる場合があります。
そんな時はシンプルに、複数のサービスを組み合わせて利用する「併用」を選択肢として検討することも今や決しておかしいことではありません。
幸い、ほとんどのVODサービスは月単位で簡単に契約・解約ができます。
やろうと思えば、「観たい海外ドラマの新シーズンが配信される月だけNetflixに加入し、観終わったら一度解約する」といった“渡り鳥”のような使い方だって可能なわけです。
ただし、当然ながら、複数のサービスを併用する際は、月々の合計金額が予算オーバーにならないよう注意が必要です。
その点に注意しつつ、自分の「観たい」という気持ちに正直になって、各社のサービスを賢く組み合わせることで、休日の過ごし方(エンターテイメントライフ)が格段に豊かで充実したものになるはずです。
まとめ:VODサービスを賢く利用しよう

ここまで動画配信サービス(VOD)の世界を一緒に旅してきました。
VODの基本的な仕組みから、サービスの種類、そしてご自身に合った選び方まで、その魅力と可能性を感じていただけたなら幸いです。
この記事でご紹介したように、VODとは単に「インターネットで動画が観られるサービス」というだけではありません。
- 「好きな時に、好きな場所で、好きな作品を」という、これまでの視聴スタイルを根底から変える自由さ。
- 定額制(SVOD)や都度課金型(TVOD)といった、自分の視聴スタイルに合わせて選べる多彩な料金体系。
- そして、映画、ドラマ、アニメ、ドキュメンタリーまで、古今東西の膨大な物語が収められた、まさに“ポケットの中の図書館”とも言える存在。
忙しい平日の夜、少しだけ現実から離れて没頭できるドラマ。週末に家族みんなでリビングに集まって楽しむ話題の映画。
通勤電車の中で、昨日見逃してしまったバラエティ番組を追いかける賢い時間の使い方。
VODは、私たちの様々なライフシーンに柔軟に寄り添い、日常をより豊かに彩ってくれるパートナーとなり得ます。
もし、この記事を読んで少しでもVODに興味が湧いたなら、ぜひ最初の一歩を踏み出してみてください。
たくさんの選択肢の中から、自分の「観たい!」という気持ちを軸に、料金や機能を比較検討しながら、ぴったりのサービスを探す過程から、VODの楽しさは始まっています!